赤い長靴(江國香織、2008年)
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AllAbout : 江國香織、最新作! 『赤い長靴』
”「言葉の通じ合わない人」と、それでも夫婦でいる。結婚の不思議な風景を描く怖~い作品”
どんな人間模様を描いているときにも決して損なわれることのない、丁寧な生活感の描写が良い。
何故ホラーに見えるか考えてみると、最後の最後まで理由になるような気持ちが見えないからだと思う。これだけ描いて、しっかりそれを感じさせない。ひとは理解出来ないもの、わからないものに恐怖する。
”日和子は自分をいやな感じだと思った。あけみはのろけているのに、のろけている友達に対して同情を感じるだなんて。彼女に同情するほどのどんな幸福を、自分が持っているというのだろう。”
”それでも、自分の不在が誰にも影響を与えない日々には戻りたくなかった。それはさびしすぎることに思える。さびしすぎる、そして心細すぎることに。”
”日和子はくすくす笑い始める。 「しょうちゃんって、可笑しいのね」 くすくす笑いながら、日和子は自分が、またしても心底驚いていることに驚く。自分はしょう三に、いつまでたっても慣れることができない。それは愉快なことに思えた。愉快で幸福な、かなしくて身軽なことに。”
